アグリリン(本態性血小板血症治療剤)医療従事者向けサイト
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重要な副作用とその対策

アグリリン投与時における「重要な副作用」として、心臓障害、QT間隔延長、貧血等の血液毒性、出血/血栓塞栓症、間質性肺疾患、頭痛等が特定されています。

「重要な副作用」の詳細は適正使用ガイドよりご確認いただけます。

《重要な副作用に対する一般的な対策・留意点》

心臓障害

患者選択
  • 心疾患又はその既往歴のある患者では、心疾患が増悪もしくは再発するおそれがあるため、慎重に投与してください。
本剤
投与前・投与中
  • 本剤の投与開始前及び投与中は定期的に心機能検査(心エコー、心電図等)を行い、患者の状態を十分に観察してください。
  • アグリリンの投与中は心血管系への影響についてモニターし、全身性浮腫、呼吸困難、運動耐性の低下、咳嗽又は胸部X線異常など、心臓関連の徴候又は症状を示す患者に対しては、必要に応じて精密検査を実施してください。
  • 動悸、息切れ又は異常な倦怠感、頭のふらつき、失神などがみられた場合、速やかに報告するよう患者に指導してください。
  • アグリリン及びその活性代謝物3-ヒドロキシアナグレリドはcAMP PDEⅢ阻害作用を有します。そのため、cAMP PDEⅢ阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、オルプリノン、シロスタゾール、イブジラスト等)との併用により、変力作用及び変時作用が増強するおそれがあります(併用注意)。
異常が認められた場合
  • 減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行ってください。
  • 患者が、動悸(胸痛の有無を問わない)、息切れ又は異常な倦怠感、頭のふらつき、失神などを報告した場合、可能な限り速やかに心エコー検査又は他の検査(24時間ホルター心電計など)を行ってください。
  • 動悸に対しては、アグリリンの投与スケジュールの変更が有効な場合があります。

QT/QTc延長

患者選択
  • QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者では、QT間隔延長が起こるおそれがあるため、慎重に投与するようにしてください。
  • QT間隔延長に対する既知の危険因子を有する患者がアグリリンを使用する際は注意してください。
本剤
投与前・投与中
  • 本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心電図検査及び電解質測定を行い、患者の状態を十分に観察してください。
  • 必要に応じて、電解質(カルシウム、マグネシウム、カリウム)を補正してください。
  • QTc間隔を延長させる薬剤を使用する場合は、注意してください。
異常が認められた場合
  • 減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行ってください。

血液毒性

本剤
投与前・投与中
  • 定期的に血液検査(血球数算定等)を実施するなど観察を十分に行ってください。
異常が認められた場合
  • 減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行ってください。

血栓・出血性事象

患者選択
  • アスピリン投与患者におけるアグリリンの併用に際しては、特に出血の危険性の高い患者への場合、潜在的なリスクとベネフィットを評価してください。
本剤
投与前・投与中
  • アグリリンは、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、クロピドグレル等)、抗凝固剤(ワルファリン等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)との併用により、出血の危険性が増大するおそれがあります(併用注意)。
  • 血小板凝集抑制作用を有する薬剤と併用する場合は、患者の状態を十分に観察してください。
  • 点状出血斑、紫斑、皮下出血、鼻出血、歯肉出血、過多月経などがみられる場合、医師に相談するように指導してください。
  • 四肢の脱力・麻痺、構語障害、胸痛、呼吸困難、急激な片側下肢(まれに上肢)の腫脹・疼痛・しびれといった症状がある場合、医師に相談するように指導してください。
異常が認められた場合
  • 出血:投与を中止し、適切な処置を行ってください。
  • 血栓塞栓症:適切な処置を行ってください。

間質性肺疾患

本剤
投与前・投与中
  • 患者の状態を十分に観察してください。
  • 咳(特に乾性咳、空咳)、息切れ、発熱などが出現・持続する場合は、連絡するよう指導してください。
異常が認められた場合
  • 発熱、咳嗽及び呼吸困難などの症状を示す患者では胸部検査とともに、必要に応じて精密検査を実施してください。
  • 投与を中止し、適切な処置を行ってください。

頭痛

本剤
投与前・投与中
  • 投与開始後2週間は、頭痛の副作用が生じやすいことを患者さんに指導してください1)。また、投与開始3ヵ月以降(長期)は、頭痛の発現頻度は2割以下に減少するとのデータがあります(海外データ)2)
異常が認められた場合
  • 減量、休薬又は投与中止などの適切な処置も検討してください。
1)Frewin R, et al.: Int J Clin Pract 66(10): 976-983, 2012
2)Storen E, et al.: Blood 97(4): 863-866, 2001